逆子
子宮内で赤ちゃんが頭を上に向けている状態を「骨盤位」いわゆる逆子といいます。また、頭が下を向いている状態を「頭位」といいます。
妊娠中期ごろまでは、赤ちゃんにとって子宮内は広くゆとりがある為活発に動きます。その為赤ちゃんは様々に動きを変えながらお腹の中で過ごしています。ですから妊娠の浅い段階では、分娩時に赤ちゃんが逆子になるという予測がつきません。
妊娠後期に入り赤ちゃんも成長し大きくなると一番重い頭を下にして落ち着きます。
妊娠中期(27週未満)での逆子の割合は全妊娠の約20%~30%ですがこのほとんどは分娩時に頭位になります。その為、医師が妊婦さんに逆子をお伝えするのは妊娠中期から後期にかけてが多いです。
逆子での分娩は非常にリスクが高いため普通分娩ではなく帝王切開を行うことがほとんどです。
逆子の原因はいまだ特定されていませんし、予測も出来ません。リスクとなるとすれば子宮筋腫や子宮の形態異常、前置胎盤、羊水の過多や過少、双子や三つ子以上での妊娠などが挙げられます。
鍼灸では、お腹にいる赤ちゃんがお腹の下の部分、赤ちゃんでいえば頭が冷え寒くなり、温かいところに頭を回転させたという先生もいます。昔から妊婦さんはお腹や足を冷やさないようにと言われるのも先人の知恵なのかもしれません。
逆子の治療法として「逆子体操」や「外回転術」などがあります。
逆子体操は妊婦さんが膝と肘を床につけてお尻を高くし、子宮内のゆとりを広げ赤ちゃんが動きやすい状態を作るために行います。外回転術は産婦人科で専門の先生にお腹の外から赤ちゃんを回転させる矯正法です。
当院では
上記のやり方は出来ない為、お灸を使用します。
先ほども記載したように
お腹の下の方が冷たく寒いので赤ちゃんは頭を上にしてしまったと考えるのであれば足を温めて温かい方に戻してあげれば良いのです。
足の小指の爪に外側にある「至陰」というツボと内くるぶしから手の指(人差し指から小指)の4本分上にある「三陰交」というツボにお灸をしていきます。
もぐさを指でお米の粒ぐらいの大きさに作り線香などで火をつけ、ピリッと熱さを感じるまで行います。
妊婦さんの中には施術中、急に胎動が活発になったりする方もいらっしゃいます。
お灸での施術をお考えの方は、一度ご通院されている産婦人科の先生に一言伝えて下さい。万が一、子宮内で赤ちゃんが回った際に臍の緒が首などに巻き付いてしまう可能性がある為かかりつけの産婦人科には伝えておいてください。
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院長 鈴木 眞