【突き指だって甘く見てはいけない】

突き指とは・・・

指先に強く物が当たるなどの外力(突いたり、捻ったり、伸ばしたり)により指の関節周囲の筋肉・腱や靭帯、関節包(関節を包む袋)、骨などを痛める怪我の総称です。

原因

原因としては、球技スポーツで多くみられます。他にも手を使うスポーツでは起こりうる外傷の一つです。指先に急激な外力が加わり発生します。

症状

軽度損傷は少し指が曲がりにくいと感じる程度。腫れも少ない。関節周囲の筋や靭帯などの軟部組織が微細に損傷を起こしている状態です。

中度損傷は指の通常の可動域の半分動かせるか、動かせないか程度。腫れもあり、場合により内出血を起こすこともあります。目視で明らかに指が太いのが分かります。熱感もあり、関節周囲の筋や靭帯などの軟部組織が部分的に損傷を起こしている状態です。

重度損傷は指が自力では全く動かせない、動かせても激痛を伴う程。腫れも強く内出血を起こす可能生があります。熱感もあり関節周囲の筋や靭帯などの軟部組織の部分もしくは完全断裂の損傷に加え、骨折や脱臼の可能性もある状態です。

 

 

応急処置

突き指の応急処置には『RICE』が効果的です。
RICEとは、Rest(安静)、Ice(アイス)、Compression(圧迫)
Elevation(挙上)の頭文字を取ったものです。

処置が早ければ早いほど効果の大会応急処置です。覚えておくとスポーツの現場で役立ちます。

まずは『R』

突き指をしたらまずは動かさず安静を保ちましょう。痛みや腫れの程度を確認し、骨折などの有無を確認しましょう。

そして『I』

腫れを抑え、痛みを軽減するために行います。氷嚢や氷と水をビニール袋に入れて当てておくのが一番ですが叶わなければ流水や氷水の入ったコップに指をつけておいてもいいと思います。

続いて『C』

怪我をして腫れがすぐに出てこない場合もあります。冷やした後腫れがひどくならないように圧迫をします。包帯やテーピングがあればベストですが無ければ布やハンカチテープでも大丈夫です皮膚にあたって痛くないものを用意しましょう。患部と隣りあわせの指2本を含めて患部を圧迫します。ここで注意として締め付け過ぎて血液の流れを止めてしまうと痛みを強くしてしまうことがあるので注意しながら行いましょう。

最後に『E』

挙上の目的は、血液は重力により下に行きやすいため患部を下げていると血管が圧迫され痛みも強くなる事や損傷している軟部組織を引っ張る事にもなるので腕を三角巾で吊るようにしてあげるとベストです。最後に『E』

この手順で応急処置を行い早めに整骨院や医療機関を受診することが肝心です。

 

突き指に関する誤った処置

・指を引っ張る→損傷した組織を更に傷つけてしまうので注意してください!
・指を温める→炎症がある場合痛みが強くなります!
・マッサージする→第一選択は固定です。とにかく動かさないことを考えましょう!
・湿布で冷やす→冷湿布は「冷感湿布」と言い、冷たい感覚を出すもので冷やす効果はありません。また湿布は固定の妨げになるので冷やすのであれば氷を袋に入れて直接患部に当ててください。

 

治療にかかる日数

一般的に腫れは1週間程度で引き、固定しながら安静にしていれば23週間で治ります。

※治りかけの時期に指を使ってしまったり、関節に負担をかけてしまうと更に完治までに長い期間を要します。また長引くようであれば骨折なども疑いますので注意しましょう!

 

良く頻発するスポーツ

バレーボール、バスケットボール、野球、ハンドボール、ドッチボール、ラグビー 柔道、レスリング

 ※ご家族でも上記のスポーツをやっている方がいれば突き指にご注意ください!

 

痛みが引かない場合

数週間経って見た目は治っていても痛みが引かない、弱い痛みが残る場合があります。そういうときはまだ皮膚の内側で筋肉や靭帯などの損傷が治りきってないケースが多いです。本来なら皆さんが持っている自然治癒能力というもので身体が治そうとしてくれますが日常の負担がかかると常に拮抗している状態になります。

つまり自然治癒力VS日常の指への負担のバトル状態で、常に引き分けか負担が勝つと痛みが強くなります。これを少しでも自然治癒力を優位にするには『I』(    アイシング)が効果的です。使ったあと冷やすことを徹底して行いケアできれば自然治癒が勝ちます。それでもよくならない場合は専門院を受診しましょう。