下肢症状に対するトレーニング
我々人類は二足歩行で生活しています。
生活のほとんどは脚を使わないと不便に感じる事が多いです。
生活上の動きによる痛みや障害の大半は筋力の低下によって引き起こされます。
治療で痛みが軽減されても体を支える筋力が弱ければ症状は再発してしまいます。
足首、膝、股関節に注目して自宅でも出来るトレーニング方法をご紹介します。
各関節の症状
足関節:いわゆる「足をひねる」事で起こる足関節捻挫は関節を補強している靭帯を損傷します。
靭帯が損傷し、適切に治療をしなければ足関節の安定性が失われてしまいます。
そして、不安定な状態は腓骨筋腱炎や扁平足、外反母趾といった症状も発生します。
膝関節:オスグッドシュラッター病、鵞足炎(内側の痛み)、腸脛靭帯炎(外側の痛み)、変形性膝関節症など様々な症状があります。多くは大腿部の前や後ろ、あるいは股関節周囲の筋肉のバランスが崩れ、偏った使い方を続けてしまい発生します。
股関節:股関節周囲の筋肉(臀部など)の筋肉は股関節だけでなく、膝関節や腰部の動きや補強に大きく関係します。
その為、股関節周囲の筋力低下は腰を含めた下半身全体の不調を引き起こします。
各部トレーニング
トレーニングでは姿勢や呼吸により効果に差が大きく出てしまいます。また、転倒など思わぬ事故やケガにならないように注意点をご案内します。
・立つ姿勢は足を肩幅程度に開き、姿勢を正し、正面を向きましょう。
・筋肉に力が入る時にゆっくりと息を吐き、力を抜く時に吸いましょう。
・壁や丈夫な机など、支えに手が届く場所で行いましょう。バランスを崩した時に転倒を防げます。
・トレーニング中に痛みが出た場合はトレーニングを中止してください。今日は休憩にして、次回は回数やセット数を少なくしてみましょう。
・無理をしない。疲れすぎない。楽しくトレーニングをしましょう。
<足関節>
カーフレイズ
いわゆる爪先立ち。4秒で上がり、4秒で下がる。10回を3セット。
体重は親指に!
ポイント
主にふくらはぎの筋肉を使いますが、体勢を崩さないように同時に使われるスネや外側の筋肉も鍛えられます。
踵を上げきった際に「親指に体重がのる」事を意識しましょう。
片足立ち
10秒間をキープし、片足3回ずつ。
ポイント
片足立ちは足関節全体の筋肉がバランスを取ります。足元を見ないで胸を張り、正面を向きます
足の指全体で地面を掴むように意識しましょう。
<膝関節>
枕つぶし
膝裏にクッションや丸めたタオルを置き、膝を伸ばして潰します。更にその状態で爪先を上に向けます。
4秒で力を入れ、4秒で力を抜きます。10回を3セット行いましょう。
ポイント
爪先を外方45度に向けて行うと前内側の筋肉が鍛えられます。→膝崩れを起こす方はこの部分を鍛えると効果的です。
潰しながら力が入る部分を触れる事で意識を強く持て、トレーニング効果が増します。
スクワット(イス使用)
イスやベッドに座った状態から、足元を見ないよう立ち上がり、再度イスに座ります。
4秒で立ち上がり、4秒で座るのを基準に10回を3セット行いましょう。
ポイント
膝関節周囲だけでなく、臀部や足関節周囲など各関節の複合的なトレーニングです。
爪先と膝は正面に向け、爪先よりも前に膝が出ない事を意識して立ち座りを繰り返します。
※慣れない時に写真のようにイスに浅く座ると転倒の恐れがあります。最初はおしりが半分着く位置から始めましょう。
<股関節(下半身全体)>
ヒップリフト
仰向けの状態から膝を立て、腰を持ち上げます。
8秒で息を吐きながら腰を持ち上げ、8秒で息を吸いながらゆっくり下ろします。
5回を3セット行いましょう。
ポイント
腰を持ち上げる時は「腰を反らせて」持ち上げるのではなく「お尻を突き上げる」ように持ち上げます。
息を吐きながら腹筋に力を込めつつ、腰や背中の筋肉は使わないように意識しましょう。
更に膝の部分に柔らかいボールやクッションを挟み、臀部を持ち上げる時に強く挟みます。それにより内ももの筋肉や骨盤の筋肉も鍛えられ、より効果的なトレーニングとなります。
トレーニングには色々な方法があります。
自分一人でやっていると間違った形や力の入れ方で効果が半減してしまいます。
トレーニング方法が合っているのか、正しいフォームでトレーニングできているか、
更に負荷を強めたい、自分に合ったトレーニングをしたい・・・わからないことがあればスタッフまでお気軽にご相談ください。
『痛みを無くす』には『痛みに負けない体を作る』事が大切です。
我々あみグループは『患者様の笑顔』の為に全力で取り組んでいきます!
より良い生活から、楽しい人生にしていきましょう!
※※※この記事を書いた院※※※
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