足関節捻挫(そくかんせつねんざ)

足関節捻挫について

 

Q:足関節捻挫とは何か?

Aスポーツなどにより起こる可能性が高いのですが、日常生活でも充分起こりうる可能性がある外傷のひとつです。足関節(足首)を内側もしくは外側に捻ることで関節周囲の軟部組織、特に靭帯の損傷を誘発する外傷です。捻挫による、単純な靭帯損傷が殆どですが、捻る角度や外力の強さなどの状況によって、骨折や脱臼を併発する場合もあります。

 

Q:原因は何か?

A足関節に内返しまたは外返しの急激な外力が加わることで発生する外傷です。

スポーツでは競技特性を問わず、どのスポーツでも起こる可能性は十分にあります。特に跳躍系スポーツ(バレーボール、バスケットボールなど)、コリジョンスポーツ(ラグビー、柔道、レスリングなど)は発生頻度が高いとされています

 

日常生活では段差を踏み外した際や転倒時、女性では高さのある靴やハイヒールを履いている状態で発生することが多くあります。

 

Q:どのような外傷か?

A: 足関節の外側には前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯、内側には三角靭帯、前方には前脛腓靭帯、後方には後脛腓靭帯とたくさんの靭帯があり、受傷時の足関節の角度や外力の加わり方によって損傷される靭帯が異なります。

殆どの捻挫は内返しに捻る内反捻挫が多く、外側の靭帯を損傷する割合が高く、その中で一番損傷頻度が高いのは、外くるぶしの前方に付着している前距腓靭帯です。前距腓靭帯は外くるぶしへの靭帯付着部付近で損傷することが多く、外力の強さによっては靭帯付着部の骨損傷(裂離骨折)を伴う場合があります。

足関節捻挫は靭帯の損傷度によって3つに分類されています。

 

1度損傷:靭帯を軽く伸ばした状態。歩行が困難になるほどの痛みや腫れではない。

2度損傷:靭帯の部分断裂。痛みも強く、広範囲にわたって腫れる。

3度損傷:靭帯の完全断裂。集中的な治療を要し、完全復帰までに2~3ヶ月かかることもある。

この分類と症状をもとに治療を行っていきます。

 

 

Q:治療方法は?

A急性の外傷に対しての初期処置としてRICE処置というものがあります。

Rest(安静) Ice(冷却) Compression(圧迫) Elevation(挙上)の頭文字をとってRICEと呼ばれています。

しかし最近ではPOLICEと呼ばれるものに変化しつつあります。

Protection(保護)  Optimal Lording(最適な負荷)  Compression(圧迫)  Elevation(挙上)

RICEとの違いはProtection(保護)Optimal Lording(最適な負荷)が加わっていることです。

従来の固定+安静という概念から、保護したうえでのある程度の荷重などの負荷は靭帯の修復に有効だという風に変わってきています。

損傷の度合いにもよりますが、

1度損傷の場合の多くはテーピングなどの軟性固定材料による固定。
2度損傷についてはテーピングなどの軟性固定材料とギプスなどの固定具を用いての固定。
3度の場合はギプスなどの固定具での固定や、状態によっては手術による治療の場合もあります。

    

必要な部位と痛みの出る動作に関しては、しっかりと患部の保護と固定を行い、必要に応じては歩行や荷重が可能となるような固定を施します。同時に患部周囲の筋緊張の緩和を目的とした手技療法、浮腫や疼痛緩和を目的とした鍼灸施術、低周波療法や超音波療法などを行い、損傷部位の早期治癒を目指します。

検査の段階で骨折やその他軟部組織の損傷の疑いがある場合は、応急処置後に専門医へご紹介させていただく場合があります。

靱帯損傷は自己修復機能が弱い為、捻挫を甘く考え、治療せずに放置してしまうと治癒せずにその後も捻挫しやすい状態になることや、完全に断裂してしまった場合は一生断裂したままのケースもあります。

写真の足はあみ鍼灸整骨院グループの職員の左足ですが、小学生の時に受傷し前距腓靭帯が断裂したままになってしまい常に内側に足が入ってしまっています。このような状態になってしまうと日常生活は問題ないですが、長期間のスポーツや部活動などでは骨折などの大きな怪我に繋がりやすくなってしまいます。

こうなってしまわないよう、あみ鍼灸整骨院グループでは、国家資格取得者による問診、検査、治療を行います。

あみ鍼灸整骨院グループでは、国家資格取得者による問診、検査、治療を行います。

それぞれの患者様の症状や生活環境に合わせ、最適な治療を行いますので、お気軽にご相談ください。